2016年4月9日土曜日

SharePoint 2013、SharePoint Onlineの各種モバイル表示機能(コンテンポラリ表示、デバイスチャネル、レスポンシブデザイン)の問題点

Microsoft社はSharePoint2013からモバイルファースト、クラウドファーストのモットーにのっとり、様々な方法で、スマートフォン、タブレットからのアクセスに対して最適なビュー(表示方法)を提供しています。しかし、これについてはSharePointのマスターページを利用する点において問題があります。

今回はこの内容について詳細を説明します。

1.コンテンポラリ表示

コンテンポラリ表示はSharePoint 2013から実装されたスマートフォンに最適化されたHTML5ベースの表示です。2010ベースまでのクラシック表示と比較して、タップのしやすさに定評があり、ドキュメントライブラリ内の表示に向いています。



詳細は下記Microsoft社のサイトを確認してください。
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj673030.aspx

当表示はそのまま利用する場合には、便利ですが、改修等を加えるとMicrosoft社のサポート範囲外になってしまします。この意味では大企業の中長期運用には耐えられません。

反対にSharePoint Online等にて手軽に利用する分に関しては良い表示形式(ビュー)と言えます。


2.デバイス チャネル

デバイスチャネルとは各デバイス向けに定義したマスターページとCSSを割り当てることで、表示最適化したページを提供することを可能とします。iPhone、iPad、Windowsタブレット等と各デバイスごとにマスターページを作成し、定義することを必要とします。


詳細は下記サイトを参照してください。
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/office/jj862343.aspx

当表示はマスターページを改修する必要があります。これらの改修したマスターページは、標準のファイルへは反映されるはずのバグフィックスなどが適用されないなどの注意が必要になります。当内容の詳細はSharePoint MVP for Microsoftの太田さんのブログに詳しいので、そちらを御参照ください。

「SharePoint Online のデザイン カスタマイズを考える」
http://idea.tostring.jp/?p=1801

この意味では大企業の中長期運用には耐えられません。

3.レスポンシブデザイン

ここ1、2年アメリカでは、SharePointのレスポンシブデザインが注目されています。レスポンシブデザインは標準のマスターページを書き換えて、アクセスするデバイスに応じて標準のマスターページ内にて表示するCSSを切り替えて表示します。

詳細は下記サイトを参照してください。
https://blogs.msdn.microsoft.com/sharepointdev/2013/04/01/implementing-your-responsive-designs-on-sharepoint-2013/

また、YouTube上にも各種のデモがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=pn1x7lGJtIg
https://www.youtube.com/watch?v=a8Pw_S80CcM

この方式は標準のマスターページ(大元のマスターページ)を改修します。標準のマスターページは SharePoint が動作する上での様々な処理が組み込まれており、編集や設定を誤ると、現在稼働している他のページ全体に不可逆な影響が波及します。Microsoft社は2010から2013にバージョンアップ時に改修したマスターページはリセットされてしまい元のデザインに戻ってしまうと注意を促しています。
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn178510.aspx
https://msdn.microsoft.com/en-us/library/office/dn175754.aspx

バージョンアップにとどまらず、パッチやサービスパックが適用されると、標準のマスターページへの変更が消える可能性もあります。

下記の書籍241ページのTIPS部分の引用
http://www.amazon.com/SharePoint-Branding-Responsive-Development-Experts/dp/1430250283

「You Should never edit an OOTB file provided by SharePoint, including the OOTB master pages, page layouts, or content types. Always create your own copy of the original and create a new content type that inherits from an existing content type. If patch or service pack for SharePoint is applied, OOTB files and assets might be overwritten, and thus you might lose your modification.」


さらに、Share Point OnlineではいつMicrosoft社から一方的なアップロードがされるかわかりませんので、試験的な利用や小規模の利用では良いかもしれませんが、この意味では大企業の中長期運用には耐えられません。


問題の解決策!!

上記の根本的な解決策としては、やっぱり弊社ShareOfficeです。(笑)

ShareOfficeはMicrosoftがSharePointの一部としてサポートしているAPIを用いてSharePointにアクセスします。ShareOfficeが開発に利用しているAPIは安定して利用し続けることが出来ます。既存のSharePoint環境に一切の改修を行いません。大企業で安定的な運用を考えられる場合は是非、弊社まで御連絡ください!




フェアユース株式会社 足立洋介



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